静岡県が認可した井川漁業協同組合の遊漁規則に、遊漁料の納付場所が7か所 挙がっています。 その7番目が、このキャンプ場です。
南アルプス井川オートキャンプ場 静岡市葵区田代449-2
住所も、施設の所在地と一致します。
泊まる場所で券が買えるというのは、釣りに来る人にとって、そのまま段取りの少なさになります。
この施設で釣りができるか
いちばん強い事実から書きます。
静岡県が認可した遊漁規則の第6条第2項に、この施設が遊漁料の納付場所として、住所つきで名指しで載っています(確度:直接)。冒頭に引いたとおりです。
施設の自己申告ではなく、県の認可文書です。 券を売る場所として指定されているということは、そこで釣る人がいる前提だということでもあります。
そのうえで、注記が2つあります。
1つめ。 施設自身は釣りを案内していません。 静岡市公式サイトのページにも、静岡市観光協会の「静岡市観光ナビ」にも、「釣り」という語は1件もありません(本文で探しました)。載っているのは施設名・住所・利用期間・料金・設備だけです。
2つめ。 釣りの設備(レンタル竿・桟橋など)があるかどうかは分かりません [未確認]。竿とタックルは自分で用意していくものと考えてください。
このエリアは井川漁業協同組合が第五種共同漁業権の免許を受けている水域です。遊漁(釣り)には遊漁承認証(遊漁券)の購入が必要です。
遊漁料・購入方法・遊漁期間の最新情報は、必ず管轄の井川漁業協同組合の公式情報でご確認ください。
遊漁券が買える7か所
| 販売所 | 住所 |
|---|---|
| イシグロ中吉田店 | 静岡市駿河区中吉田18-8 |
| イシグロ焼津店 | 焼津市大覚寺1261-1 |
| フィッシング遊 | 藤枝市筑地524-1 |
| やまと渓流会 | 静岡市葵区平和二丁目13-19 |
| 民宿 ふるさと | 静岡市葵区田代678 |
| はしとら商店 | 静岡市葵区井川544-5 |
| 南アルプス井川オートキャンプ場 | 静岡市葵区田代449-2 |
田代にあるのは2か所だけです(民宿ふるさとと、このキャンプ場)。あとは井川のはしとら商店。残る4か所は静岡市街・焼津・藤枝の釣具店で、現地からはかなり離れます。
現地で買えるところが3か所しかない、と読むこともできます。そのうちの1つに泊まれる、というのがこの施設の位置です。
釣れるのは、あまごといわなの2種
井川漁業協同組合の第五種共同漁業権(内共第18号)の対象は、この2種だけです。静岡県告示第509号にこう書かれています。
あまご漁業 1月1日から12月31日まで いわな漁業 1月1日から12月31日まで
漁場の区域も、同じ告示に書かれています。
基点第87号より上流の大井川、及び支流所沢、小河内川、東河内川、大淵沢、外山沢、明神川、信濃俣河内川、上河内沢、聖沢、赤石沢川、所の沢、倉沢、奥西河内川、西俣川、北俣、小西俣
基点第87号は「静岡市葵区井川1955地先の井川堰堤上流端」です。つまり井川ダムより上流の大井川とその支流が、この漁協の漁場になります。井川湖はダムの湛水域なので、この水域に含まれます。
ただし、施設の目の前の湖岸が漁場区域のどこに当たるかを、地図の上で実測したわけではありません [推定]。施設は「井川ダム最上流部の湖畔」と紹介されていて、地理的には上流側です。
遊漁料は1日券1,000円です
| 漁種 | 区域 | 1日券 | 1年券 |
|---|---|---|---|
| あまご | 特定区を除く全区域 | 1,000円 | 4,000円 |
| いわな | 特定区を除く全区域 | 1,000円 | 4,000円 |
| あまご・いわな | 特定区(後述) | 4,000円(半日券2,000円) | — |
割引もあります(特定区を除く)。
| 対象 | 遊漁料 |
|---|---|
| 肢体不自由者・中学生 | 1日500円/年2,000円 |
| 小学生以下 | 無料 |
そして、現場で払うと高くなります。
ただし、遊漁をする場所において漁場監視員に納付するときの遊漁料は、1000 円添加して得た額とする。
1日券1,000円が、現場だと2,000円になります。 倍です。 キャンプ場で買えるのだから、着いた日に買っておくのが筋でしょう。
1年券4,000円は、1日券4回分です。年に5回 通うなら年券のほうが安くなります。
漁期は3月1日から9月30日まで
あまごも いわなも、同じ期間です。
| 区域 | 期間 |
|---|---|
| 特定区を除く全区間 | 3月1日より9月30日まで |
| 特定区(大井川本流の木賊堰堤から二軒小屋ロッジの7.5キロメートル間) | 4月1日以降で漁協が定める日から9月30日まで |
特定区だけは、始まりが違います。 「4月1日以降で漁協が定める日」なので、年によって変わります。 特定区へ行くなら、漁協に開始日を確認してください。
10月1日を過ぎてからこの記事を読んだ人へ
この漁協の漁期は9月30日で終わります。 次は3月1日からです。
そして静岡県の規則も、11月1日から翌年2月末日まで、あまご(やまめ)といわなの採捕を禁じています。 全長12センチメートルを超えるものについてです。
10月は、漁協の漁期は終わっているが、県の禁止期間はまだ始まっていない、という月になります。竿を出す前に漁協へ確認してください。
針は1本、シングルフック
遊漁規則の第3条が、漁法ごとに規模を決めています。
| 漁法 | 規模 |
|---|---|
| 餌釣 | 針1本 |
| 和式毛鉤釣 | 針1本 |
| フライ釣 | シングル(フック)針1本 |
| ルアー釣 | シングル(フック)針1本 |
ルアーのトレブルフックは使えません。 管理釣り場に慣れた人ほど、ここで引っかかります。
遊漁証の表にも、漁具漁法の欄に「手竿釣」と刷られています。
ダムの放水があります
遊漁証の裏に、7つの注意事項が刷られています。 そのうちの1つです。
6.井川湖上流、畑薙はダムの放水等があるので注意すること
井川湖の上流部が名指しされています。 この施設が面しているのが、まさにそこです。
ダムの放水は、川の水位を短時間で変えます。 中州や川原に立ち込んでいると逃げ場を失います。 サイレンや放送があったら、すぐ岸へ上がってください。
特定区の遊漁証(様式1-2)の裏にも、同じ種類の注意があります。
- 田代ダムの放水等があるので注意すること
こちらの「田代ダム」は、大井川のもっと上流にある別のダムです。施設のある田代地区とは別の場所を指しています。
禁止区域は26か所あります
遊漁規則の第3条第2項に、26の区域が並んでいます。 そのうち、この施設にいちばん近いのがこれです。
12 静岡市葵区1955 井川ダム上流端から上流へ500m下流端から下流へ500m
井川ダムの上流側500メートルは、釣ってはいけない区域です。
ここで、県の規則と数字が違います。
| 出所 | 井川ダム上流側の禁止範囲 |
|---|---|
| 静岡県漁業調整規則 第38条第4項 | 上流端から上流へ200メートル |
| 井川漁協の遊漁規則 第3条第2項 | 上流端から上流へ500メートル |
漁協のほうが厳しいので、500メートルが効きます。
全川が禁止区域になっている川も3つあります。
13 明神川 14 外山沢 15 倉沢
この3つは、遊漁証の裏にも重ねて書かれています(「明神川。外山沢。倉沢。」)。券の裏に書くくらいですから、間違えて入る人がいるのでしょう。
残りは、えん堤やダムの上下流100〜500メートルと、支流の合流部です(東俣・西俣・奥西河内・赤石沢・聖沢・木賊・滝見の各えん堤、赤石ダム、畑薙第一・第二ダム、畑薙第二発電所放水口ほか)。
採ってはいけない大きさ
| 魚 | 採捕禁止になる全長 |
|---|---|
| あまご | 12センチメートル以下 |
| いわな | 12センチメートル以下 |
静岡県漁業調整規則の第39条も、同じ12センチメートルです。県と漁協で数字が揃っています。
参考までに、この数字は県によって大きく違います。 秋田県と栃木県は15センチメートル、長野県も15センチメートル。静岡の12センチメートルは、そのなかでは小さいほうです。 他県の記事から数字を持ち込まないでください。
特定区は、別の券が要ります
大井川本流の木賊堰堤から二軒小屋ロッジまでの7.5キロメートルが「特定区」です。
通常の遊漁証では入れません。 券の裏にはっきり書かれています。
7 この遊漁証は、.特定区での使用はできません
特定区の券(様式1-2)は1日4,000円・半日2,000円で、裏には遊漁区間が刷られています。
- 遊漁の区間は木賊堰堤から二軒小屋ロッジまでの7.5km間とする
静岡県の規則で効くこと
県の規則は、漁業権のある区域かどうかに関わらず、内水面全体に及びます。
| 魚 | 採捕が禁止される期間 |
|---|---|
| あまご(やまめ)(全長12センチメートル以下) | 周年 |
| あまご(やまめ)(全長12センチメートルを超えるもの) | 11月1日から翌年2月末日まで |
| いわな(全長12センチメートル以下) | 周年 |
| いわな(全長12センチメートルを超えるもの) | 11月1日から翌年2月末日まで |
| あゆ(内水面) | 2月1日から5月31日まで |
| うなぎ | 全長13センチメートル以下は採捕禁止 |
| こい | 全長20センチメートル以下は採捕禁止 |
| にじます | 全長12センチメートル以下は採捕禁止 |
禁止されている漁法もあります(第37条・内水面に関係するもの)。
(2) 水中に電流を通じてする漁法 (6) 河川における替堀及び瀬干 (7) 内水面において水中眼鏡(し水器を含む。以下同じ。)を使用するあゆ掛釣漁法 (9) 内水面において鉄砲もりを使用する漁法
灯火と網漁具を使う漁法、灯火ともりを使う漁法も、内水面では禁じられています(第37条(8)・佐鳴湖を除く)。
なお、遊漁者の漁具漁法を限定する第43条は、条文の冒頭が「海面において」です。内水面には及びません。 内水面では、漁協の遊漁規則が実質的なルールになります。
遊漁証を持って、監視員に見せる
規則の第8条です。
遊漁者は遊漁をする場合には、遊漁証を携帯し、漁場監視員の要求があったときは、これを提示しなければならない。
監視員は、腕章と監視員証を持っています(第9条)。
そして、違反したときの扱いも書かれています(第10条)。
組合は遊漁者がこの規則に違反したときは、直ちにその者に遊漁の中止を命じ、又はその後のその者の遊漁を拒絶することがある。 この場合、遊漁者が既に納付した遊漁料の払い戻しはしないものとする。
券を買っていても、返ってきません。
もう1つ、第8条には こういう項もあります。
遊漁者は遊漁に際しては相互に適当な距離を保ち、他の者の迷惑となる行為をしてはならない。
施設について
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 静岡市葵区田代449-2(〒428-0505) |
| 施設名(公式表記) | 南アルプス井川オートキャンプ場 |
| 立地 | 井川ダム最上流部の湖畔(静岡市観光ナビの説明) |
| 管轄漁協 | 井川漁業協同組合(内共第18号) |
| 遊漁券 | この施設で買えます |
| カヌー | 貸出30分500円(静岡市公式の料金表) |
⚠施設名に「湖畔」が入るかどうかに、ゆれがあります [未確認]。静岡市公式・静岡市観光ナビ・県の遊漁規則は、いずれも「南アルプス井川オートキャンプ場」(「湖畔」なし)です。
施設の利用期間・料金の詳細は、静岡市公式サイトでご確認ください。
まだ確認できていないこと
施設の目の前の湖岸が、漁場区域のどこに当たるかを地図で実測していません [推定]。
中部電力(井川ダムの管理者)が、井川湖の立入や利用について独自のルールを定めているかは確認できていません [未確認]。ダム湖には、管理者側のルールがあることがあります。
施設名の「湖畔」の有無は確認できていません [未確認]。
施設に釣りの設備(レンタル竿・桟橋など)があるかは確認していません [未確認]。公式ページに記載がありません。
こんな人に向いている
- 泊まって、翌朝から釣りたい人 — 遊漁券がこの施設で買えます。現場で買うと1,000円 高くなるので、その差が消えます
- 渓流をやる人 — あまごといわな。漁期は3月1日から9月30日まで
- 子ども連れ — 小学生以下は遊漁料が無料、中学生は1日500円です
- 年に何度も通う人 — 1年券4,000円は1日券4回分。5回目から得になります
- フライ・ルアーをやる人 — ただしシングルフック針1本です。タックルを確認してから来てください
注意しておきたい点
- ダムの放水があります。遊漁証の裏に「井川湖上流、畑薙はダムの放水等があるので注意すること」と刷られています
- 井川ダムの上流側500メートルは禁止区域です。県の規則は200メートルですが、漁協の500メートルのほうが厳しいので、そちらが効きます
- 明神川・外山沢・倉沢は、全川が禁止区域です
- 針は1本。 フライとルアーはシングルフックに限られます
- あまご・いわなとも全長12センチメートル以下は採れません
- 漁期は3月1日から9月30日まで。県の規則は11月1日から翌年2月末日まで禁止です
- 特定区(木賊堰堤から二軒小屋ロッジの7.5キロメートル)には、通常の遊漁証では入れません
- 現場で払うと1,000円 加算されます。先に買ってください
- 遊漁証は携帯し、監視員に求められたら見せます。違反すると遊漁を止められ、遊漁料は返りません
- 施設は釣りを案内していません。設備の有無は施設にご確認ください
出典
- 井川漁業協同組合 内共第18号第5種共同漁業権 遊漁規則(静岡県公式PDF・全7ページ) — 漁協の遊漁規則(静岡県が認可したもの)。付則に「この規則は、令和7年5月23日から改正する。」とあり、これが現行(平成26年1月1日施行・令和3年5月20日改正)。第1条(対象=あまご、いわな)・第3条第1項(漁法と規模=餌釣/和式毛鉤釣 針1本、フライ釣/ルアー釣 シングル(フック)針1本・期間3月1日より9月30日まで・特定区は4月1日以降で漁協が定める日から)・第3条第2項(禁止区域 全26件。12番「静岡市葵区1955 井川ダム上流端から上流へ500m下流端から下流へ500m」、13〜15番は明神川・外山沢・倉沢の全川)・第4条(全長制限 あまご・いわなとも12cm以下)・第5条(釣大会等のための制限・10日前までに公示)・第6条(遊漁料・現場納付は1000円添加・納付場所7か所に「南アルプス井川オートキャンプ場 静岡市葵区田代449-2」・肢体不自由者と中学生は1日500円/年2,000円・小学生以下無料・あまご釣大会 大人4,000円/小中学生1,000円)・第7条〜第10条(遊漁証・守るべき事項・漁場監視員・違反者への措置)・様式1-1/1-2(遊漁証の表裏。裏の注意事項に「6.井川湖上流、畑薙はダムの放水等があるので注意すること」「7 この遊漁証は、.特定区での使用はできません」、特定区の券には「5. 遊漁の区間は木賊堰堤から二軒小屋ロッジまでの7.5km間とする」「6. 田代ダムの放水等があるので注意すること」)。⚠テキストが埋め込まれていない画像PDFのため、ページを画像化して目視で読み取りました。 取得日 2026-09-11
- 内水面における漁業権、漁協及び遊漁規則について(静岡県公式) — 上記の遊漁規則PDFの掲載元。取得日 2026-09-11
- 静岡県告示第509号(内水面漁場計画・漁業法第67条第1項、令和5年8月18日) — 漁業権の公示。内共第18号(井川漁業協同組合)の漁業種類及び漁業の時期(あまご漁業・いわな漁業とも1月1日から12月31日まで)・漁場の位置(静岡市葵区の地内)・漁場の区域(基点第87号=静岡市葵区井川1955地先の井川堰堤上流端より上流の大井川および支流17河川)。取得日 2026-09-08
- 静岡県内水面漁業権一覧(静岡県公式PDF) — 免許番号18「大井川(井川ダムより上流)…」/対象「アマゴ、イワナ」/漁業権者「井川漁業協同組合」。取得日 2026-09-08
- 静岡県漁業調整規則(令和2年11月27日静岡県規則第61号・直近改正 令和7年1月10日静岡県規則第1号) — 静岡県の規則そのもの。第33条(内水面での漁具漁法の許可制 全15種と、遊漁規則に基づく場合の適用除外)・第35条(あゆの内水面禁止期間=2月1日から5月31日まで)・第36条(全長制限=うなぎ13cm以下・こい20cm以下・にじます12cm以下)・第37条(漁具漁法の制限及び禁止)・第38条第4項(大井川水系大井川の禁止区域=「中部電力株式会社井川えん堤の上流端から上流へ200メートルの区域及び下流端から下流へ200メートルの区域」)・第39条(あまご(やまめ)・いわなの禁止期間と大きさ=12cm以下は周年、12cm超は11月1日から翌年2月末日まで)・第43条(遊漁者等の漁具漁法の制限=冒頭が「海面において」で内水面には及びません)。取得日 2026-09-08
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- 南アルプス井川オートキャンプ場(静岡市観光ナビ=静岡市観光協会) — 施設の独立確認。住所「〒428-0505 静岡県静岡市葵区田代449-2」・「井川ダム最上流部の湖畔に位置する」。本文に「釣り」の語は0件。取得日 2026-09-08
- 遊漁ガイド(大井川漁業協同組合 公式) — 「井川ダム上流の大井川本支流については井川漁協にお問い合わせください」=管轄の切れ目の確認に使用。取得日 2026-09-08
マナーとお願い
釣り場周辺の漁港・港湾施設や私有地への無断立入り・無断駐車はやめましょう。地元の方の生活の場・漁業の仕事場であることに配慮してご利用ください。
この漁協の券の裏には、禁止区域が刷ってあります。 明神川、外山沢、倉沢。 わざわざ券に書くということは、間違えて入る人がいるということです。 知らずに入らないでください。
ダムの放水があります。 券の裏の6番に書かれているのは、注意書きというより警告です。 水位は、こちらの都合と関係なく上がります。
遊漁料は1日1,000円です。 この額で、あまごといわなの川を1日 使わせてもらえます。 そして、この施設で買えます。 払わずに竿を出さないでください。
針は1本です。 獲れる数を減らすために決めてあるルールです。 守って、次に来る人の分を残してください。